2009年11月16日

中国にグレイハウンド・・・か?



 四川省の省都、成都(cheng du)市東部のバスターミナル「成都汽車總站」付近で
撮影をしていたところ、犬のシルエットを描いたバスを何台も見かけた。かつて
世界最大級の都市間バス事業者であったアメリカのグレイハウンドバスが犬を
描いていたことに範をとって、車体に犬を描くバス事業者は世界各地に存在する
という。日本でも、小田急バスや帝産バスなどにその例を見ることができる。

 グレイハウンドバスを中国語では灰狗巴士(フイゴウバス)と表記する。試しに
Googieで「灰狗巴士」を検索すると、トップにカナダのグレイハウンドバスサイトが
表示されることからも明らかだ。

 ところで、台湾に建明客運という都市間バス事業者があるのだが、最近まで同社
はバスの車体にダルメシアン犬を描いていた。そして愛称を飛狗巴士(フイゴウ
バス)としていた。車体に犬を描いた上に発音がフイゴウでは、本家のフイゴウ
バスと関係あるのかもしれないと思わせてしまうユーモアがある。一方、錯覚商法
まがいという厳しい意見もあることだろう。

 話を中国の成都に戻そう。四川省を地盤とするこのバス事業者は、愛称どころか
社名そのものを灰狗(フゥイゴウ)运业(運業)としてしまった。アメリカ本家とは何ら
関係はなさそうだ。こうなるとユーモアを越えて、ブランドや商標権の侵害といった
領域に入ってくる可能性も出てくるだろう。
 1990年代後半に営業を開始したらしいが、四川の地元利用者がどう考えているか
興味深い。バスターミナルで乗車券を買う際に乗りたいバス事業者を選べる自由
が無いのに、このユニーク?な社名と犬のマークに何の意味があるのだろうか・・・・・



壮大な社名の割には中型車が主体で、大陸を駆け抜ける足としては少々役不足だ。


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