2009年11月17日

ラストエンペラーの宮殿へ~長春257路



 長春はかつて”満州國”の首都”新京”とされた時代があった。皇帝の名は溥儀。
清朝最後の皇帝であった彼を旧日本の関東軍が担ぎ出した「ラストエンペラー」と
して映画にもなり、その名は広く知られていよう。彼の宮殿は長春市中心部から
北東へ2キロあまり、現在の陝西路突き当たりにあった。かつて”宮殿”であった
その場所は伪满皇宫博物院として公開され、その痕跡を21世紀に伝えている。

 長春でもっとも重要な観光地であるにもかかわらず、この博物館へ行く市内バス
は僅かに一路線(264路)のみ運行されているに過ぎない。この264路は”新京”の
痕跡を伝える場所をつなぐ魅力的な路線ではある反面、火車站(鉄道駅)を経由
しないのが難点である。今回は、火車站~伪皇宫の移動に便利なバス路線
ある257路をご紹介したい。
 
 257路は長春火車站から出ているが、広大な駅前広場の各所に市内バスの停留
所が点在しており、初めての方はここで右往左往してしまうであろう。目指すべき
バス停は駅を背にして左手に斜めに伸びる勝利大街にある。かつてヤマトホテル
であった春誼賓館を正面に見て左手に進めは良い。周囲は人と車でごった返して
いるが、勝利大街に入ってすぐバス停があるので見落とさないようにしたい。257路
のほか225、1、275も停車するが、この内225路も同様に利用できる

 バスは中型車であるため快適とは言い難いが、始発から2番目の停留所なので
空席が残っていることも多い。運賃は1元均一。降りるのは新天地购物公园という
停留所だ。新天地とは近代的なショッピングセンターで、車窓に目を凝らしていれば
分かるだろう。広い亜泰大街を左折したところにバス停がある。




 バスを降りて進行方向に目をやると、道路上に伪满皇宫博物院を示す大きな
看板が立っている。長通路を渡ると陝西路に入る。ゆるやかな下り坂のどん詰まり
に博物館の威容が目に入るであろう。徒歩約10分で到達する。あいにく悪天候で
あったり歩くのがおっくうな場合には、降りたバス停で264路に乗車しても良い。

●乗車データ(2009.10)
運賃:1元均一。
運行時間:6:10~20:05




伪满皇宫博物院(中国語)
http://www.wmhg.com.cn/zsh.htm

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