2009年11月20日

人民大街を貫き南湖へ~長春6路



長春火車站前の市内バスターミナル。6路にはここから乗車する。

 初めての街で一歩を踏み出す。土地勘を養うためにも、先ずは駅と繁華街を結ぶ
わかりやすい市内バス路線を押さえておきたい。長春の場合は6路がその路線だ。 
火車站前の市内バスターミナルから、長春のメインストリートである人民大街を南へ
一直線に進むのでわかりやすい。

 長春の繁華街は、駅から2キロあまり南へ向かった人民広場の広大なロータリーの
北側に集積している。中でも人民大街と交差する重慶路が賑やかだ。長春が初めて
の方は、6路に乗車して人民広場または重慶路を目指そう。一般に中国の都市は駅
前繁華街はゴチャゴチャした印象があり、治安も比較的劣る。たとえ僅かな時間で
あっても、その街の中心部を訪れて散策するだけで、駅前からは伺いしれない様子を
体感することが出来る。なるべく中心部に宿を取って街歩きを楽しみたいものだ。

 さて、6路は長春駅前の市内バスターミナルから出発する。駅を背にして右手へ、
駅前を東西に走る長白路を渡った場所にある。ターミナル側にはピザハットが入る
ショッピングセンターが建っている。市内バスの停留所は駅前各地に点在しており
わかりにくい場所が多い中で、このターミナルだけば別格だ。

 三つのバースが並び、15あまりの系統がこのターミナルから出ている。これから乗る
6路は駅を背にして左端、つまり最も東側のバース先頭から出ている。6路の標識を
見つけたら列に並ぼう。列に並ぶのか?と訝しく思われる方もいらっしゃるであろうが、
このターミナルで折り返すバスの乗客は整列乗車が習慣になっている。私が並んだ
時も、すでにバスが停車しておりゆっくりと列が進んでいた。

 車内はまだ空いているのにピタリと列が停まった。その内に後ろから数名の乗客が
乗車口へ向かう。「また割り込みか?やはり中国だな・・」と早合点するなかれ。小走り
に駆け込んだ乗客を乗せたバスはすぐに発車していった。間髪をおかずに次のバスが
横付けされドアが開く。先頭から整然と乗客が乗り込んでいく。そう、座席に座るために
次のバスを待っていたのであった。こんなことが出来る位に秩序だった、中国語で言う
ならば「文明乗車」が実施されていたのであった。私は結局2台のバスを見送ったが、
その間わずかに5分あまり。バスが次々とやってくる頻発路線ならではだろう。最前部
右側の、前面展望を楽しめる「特等席」に座って、じっくり車窓を楽しみつつ土地勘を
養うことが出来たのであった。 



 人民広場に鎮座する建築物の一つ「吉林省賓館」

バスが走り始めたら右手の車窓に目を凝らそう。並木道が整備された大通りを
一直線にひた走る中で、5分ほど進むと公園が目に入る、この勝利公園の正面に
毛主席が挙手している像が目に入る。ここはかつて西公園だった場所だ。

 公園の先には異様な姿が目に飛び込む。お城・・・・・?。かつて関東軍がここで
ニラみを効かせていたという。現在は中国共産党吉林省委員会が使用しており、
若干の緊張感が漂っている場所だ。

 新発路から南は賑やかな商業地区に入る。ここから人民広場の北側にかけてが
長春の中心部となる。街歩きを楽しむには、重慶路のバス停で降りれば良い。
かなりの数の降車客がいるであろう。

 時間のある方は、もう一つ先のバス停まで進もう。重慶路を発車すると間もなく、
広大なロータリーに入る。ここが人民広場だ。右手には、旧満州中央銀行など数々
の巨大建築物が目に入ってくる。ロータリーを半周してまた人民大街へ入った所
に、人民広場のバス停がある。駅からここまで約10分だ。ここで降りて、巨大な
ロータリーを眺めつつ散策するのも良いだろう。道路はさらに南へ続いているが、
賑わいはここで途絶えてしまう。

 6路のバスはさらに10分あまり南下した南湖大路で右折し西へ進む。湖にかかる
橋を渡ると広大な南湖公園だ。この南湖で下車して公園でのんびり過ごすのも、
6路ならではの乗り方かもしれない。

 

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